ワーキングホリデービザは滞在期間中に仕事をしても良いという権利を得られます。その為、一般的な留学と比べて学ぶより仕事をすることに重きを置かれる方が多くなります。
当然、渡航者の心配として現地でどんな仕事に就くことができるのか?生活費を稼げるだけの仕事ができるのだろうか?と言われることが代表的です。そこで今までワーキングホリデーで渡航された方たちのご意見でどんなお仕事があるのかを聞いてみました。
最も多いのは飲食店で、中でも日本食レストランはワーキングホリデーのほとんどの方が働かれています。
但し、働き方は人により異なります。主に英語力の問題と言っても良いでしょう。実際海外に居た方に聞くところによりますと、キッチンハンド(調理補助・皿洗い)とウェイトレス・ウェイター(接客)に分かれますがその比率は半々ではないかということです。
日本食レストランに属されるものとしては、居酒屋、ご飯もの屋、ラーメン屋が主なところです。
日本食は海外の健康食ブームもあり、非常に人気で繁忙期には大忙しです。語学学校と仕事を両立している方が皿洗いの仕事が忙しくなってしまい、結果学校に来なくなってしまった…という事例もありますから、学校と仕事の両立はあまりお勧めとは言えません。
飲食関係の仕事としてキャバクラの接客というのもあります。主に現地の駐在員が通われるようなお店ですから日本語での接待で英語力は必要ありません。
日本人観光客に対してのガイドのお仕事やリゾートホテルのハウスキーパーは観光系のお仕事と言えます。旅行代理店やホテルのフロントなどを理想の仕事先と考えられる方もいますが、これらは現実的に難しいと言えます。過去にはケアンズの某有名ホテルでクロークとして働いた方もいらっしゃいますが、非常に珍しいケースですね。
ホテルではありませんが、バックパッカーやゲストハウスなどの業務全般でしたら働いている方もいらっしゃいます。
ガイドのお仕事は昔に比べると募集が少なくなった印象があり、日本人の海外ツアー利用者の減少が背景にあるのかもしれません。一方リゾートホテルのハウスキーパーは観光系としては代表的なお仕事と言えます。
農業のお仕事はオーストラリアが人気で、セカンドワーキングホリデービザの申請を望まれる方が多く働いています。仕事先では日本人のみならず、他国の若者も働いていることから仕事中やプライベートの環境によっては英語を使った交流が図りやすくなります。
しかし、近年ではブラックファーマーと言える劣悪な仕事環境の雇用主がいることから、良い環境の仕事先を探すことがとても重要なポイントです。日本で言えば東京から長野まで移り住んで仕事をするようなものですから、行ってみて最悪な環境…となれば都市部まで戻るかどうかの選択になり、貴重なお金と時間の無駄となってしまいかねません。初めに主要都市の語学学校に通われれば、学校の友達の一人や二人、またはそれ以上の人は農業へ行きます。出来たらそういった方たちにお願いをして仕事先を紹介してもらうことが、最もお金をかけないで良いファームを探す方法です。
農業のお仕事は主に男性が力仕事、女性は細かな仕事で、細かなというのは男性陣が収穫したイチゴを大中小に分けたり、ヘタを取ったり、パッキングして出荷できる状況にしたりという作業になります。場所によっては女性が力仕事をしているケースもあります。
また、農業のお仕事はオーストラリアだけではなく、ニュージーランドやカナダでももちろん可能です。
美容関係のお仕事は日本で美容師やネイリストという経験を活かしてという方が多いです。
美容師の場合は日本人オーナーのお店かどうかがポイントとなるでしょう。仕事先で英語を使いたいから、と思えば当然日本人オーナーではない美容室を選びますが、飲食店などと同様に採用してもらえるのは困難と言えます。ちなみにカナダ・トロントは美容師不足だそうで、美容師の資格などなくても働けるようです。(2016年7月時点の情報)
あとは話としてユニークだなと思ったのは、オーストラリアでよく聞くことなんですが、美容師で髪を切れる方がマイハサミを持参し語学学校の生徒や先生に宣伝をして、その人の家のお庭などで切るというお仕事。名刺サイズのPRカードを作って配ってみるのも良いですね。
ネイリストは世界的にも日本人の技術は高いと言われているそうで、日本で経験があるのでしたら積極的に履歴書を配られることをお勧めします。もちろん英語力はあるに越したことはありませんが、それを上回るほどの技術があれば仕事も見つけやすいかもしれません。
他には配達のお仕事や建物のリノベーションのお手伝い、語学学校のアシスタントというのもたまに聞きますね。
こういったお仕事は初めから配達の仕事をしたい!というわけではないでしょうから、お仕事を探しているうちに紹介してもらったり、たまたま見つけたという類と考えられます。
このようにお仕事内容を出してみますと、実に色々と可能性はあるものだと思います。
しかしながら考えてみれば当然ですが接客をする相手が現地の人であれば、英語力は必要不可欠です。雇用主側も対等とは言わずともお客さんが注文する内容や説明を求められた時に、しっかりと答えられるだけの英語レベルを求めるのは当たり前のこと。その為の英語スキルをどのように向上するのかをふまえてプランをたてなければいけません。
また、英語力もないしお金もない…ということでしたら仕事先は日本食レストランのキッチンハンドになる可能性が高くなります。それが自分にとって最善のワーホリ生活なのか?を今一度考えてみましょう。
実際こんなお話もありました。英語力がそれほど高くないけど、いつも明るく性格がとても良い子が現地ローカルの飲食店で雇われたということです。
英語力は大事ですが、大事なのはそれだけではないという例ですね。他人には絶対負けない特技がある、長所があるというのでしたら、そこをどんどんアピールすることも知っておきましょう。海外の履歴書は自分の顔となる重要なものですから、その書き方やテクニックなんかも語学学校や弊社の現地スタッフに相談することもできます。